ニュースに思う

暦の上ではゴールデンウイーク最終日。緊急事態宣言も延長されたので、まだしばらくはこの生活が続くことになる。

今日は午後から雨の予報だったので、お昼過ぎに散歩がてらスーパーに寄って買い物をした。バナナなどを買ってみたけど、どうしても必要なものとは言い切れない。でも、気晴らしに何かを買いたかった。

なんだか気分がスッキリしないのは、変化のない生活に飽きてきたからでもあるけど、この数日考えていることが頭の中で出口を求めているからかもしれない。だから、書いてみようと思う。

先日あるニュースを見て以来、気分がすぐれない。それは、山梨県でコロナ陽性が判明したあとに、高速バスで東京に戻ったという女性のニュース。東京に戻ったのはPCR検査の結果がわかる前だったと、当初は虚偽の報告をしていたという。

これを読んだときは私も「けしからん」と思ったけど、同時にこの女性のことがとても心配になった。これまでもこの手のニュースがあると、実名や住所がネット上にさらされることが起きていたから。そして、やはりそうなってしまった。

ネットニュースでも新聞でもテレビでもこの件を取り上げていたけど、その女性の行動を全国民に知らせることは必要なことだったのだろうかと思う。もちろん悪いのはプライバシーをネット上にさらす側なんだけど。でも、でも、でも…報道されることによって次に何が起きるか、それがどんな深刻な影響をもたらすか…報道する際には配慮してほしかったと思う。

確かに私もその女性の行動は軽率だったとは思う。でも私に関していえば、当人を責める前に、なぜ彼女はそういう行動を取ったのか、コロナウイルスについてどういう考えを持っているのか、正直なところを知りたいとすごく思った。日頃どういう情報に接しているのか、今の状況をどう理解しているのか。もし目の前にいるなら「怒らないから、ぶっちゃけ話してごらん」と言いたい。その女性のことをニュースにするなら、そっちの方を教えてほしい。その危機意識の違いがどこから来るのかを。

見ず知らずの人からバッシングを受けて、実名や実家の住所をさらされて、今その女性がどれだけの恐怖を感じているだろうと思うと心配になる。そして、こういうことをブログに書くことで、私自身も知らない人から攻撃されるのではないかと想像してしまい怖くなる。でも、書かないと前に進めないような気がして、思い切って書いてみた。

今日は夕方から激しい雷雨。稲妻を写真にとらえたくて、窓辺でねばる。閃光は夜空を薄紫色に染める。ようやく撮れた細い稲妻。