久しぶりの映画館
今日からいよいよ6月になった。なんだか実感がわかない。
今日からついに映画館も営業再開されたので、さっそくアップリンク吉祥寺に行ってきた。自分の購入履歴を調べたら、最後に行ったのが3月25日だったから、約2カ月ぶりだ。キャッホー! 今日は劇場再開記念で料金が一律500円だった。
今日観たのは『顔たち、ところどころ』というフランスのアート系ドキュメンタリー映画。87歳の映画監督の女性と、33歳の写真家兼アーティストの男性がコンビを組んでフランス国内を旅しながら、行く先々でアート作品を作り上げていく。2人の作品は、その土地で出会った人々の巨大なポートレート写真を建物の壁などに貼っていくというもの。すると、古ぼけた建物やさびれた風景が瞬く間にアート作品に変身する。ありふれた風景に巨大な「顔」が現れることで起きる化学反応! アートはいつでもどんな場所にも潜んでいて、ちょっと視点を変えることで姿を現すのだった。旅先で出会う、その土地に生きている人たちの姿もよかった。
映画の公式サイトはこちら。
https://www.uplink.co.jp/kaotachi/
映画館はやっぱりいいな。久しぶりに体験して分かったことは、映画館で見るというのは、映画を意外とカラダ全体で見ていたんだということ。大きいスクリーンによる視覚的な面はもちろんのこと、何よりも音響がテレビやパソコンと全く違う。今日観た映画の中で教会の鐘を鳴らすシーンがあるんだけど、その鐘の音がバイブレーションとして全身に伝わってきて、音は耳で聞くだけじゃないんだなと改めて思った。また、まわりの人たちと同じ時間と空間を共有することも、映画鑑賞の楽しみなのだとわかった。同じ目的を持って「そこに集う」ということに、人にとって何か大切なものがあるのだと思う。
営業再開にあたって、映画館のあちこちにコロナ感染対策が見られた。座る席はひとつおきで、両隣は空席という形になる。そのため、普段はあまり人が座らない最前列も今日は人で埋まっていた。館内のいたるところに消毒用のアルコールが設置され、売店のカウンターは透明フィルムで仕切られている。私は肌が弱いので、映画館の手洗い用洗剤で手を洗ったら手がヒリヒリしてしまった。次からはマイせっけんを忘れないよう気を付けよう。
それにしても、上映中はマスクをつけなくてもいいと思うのだけど…。だって誰ともしゃべらないから飛沫も飛ばないし、両隣に人がいなくて十分距離を取ってあるし、咳やくしゃみが出そうになったら、ハンカチで口をふさげばいいのだし。そもそも映画館は換気の基準が厳しい施設なのだし。それでもマスクが必要な理由があったら、ぜひ教えてほしいです。ちなみに今日は隣の人が不安になるといけないからマスクをつけたままでいたけど。理由がわからないままルールに従うのは苦しいことです。
出がけにマンションの前で見上げた曇り空。夏みかんの木かな。虫食いの葉っぱの近くに新芽が出ていた。