ぼちぼちダイアリー

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5月1日の思い出

今日から5月。元号が令和になってから、ちょうど1年になるんだな。

1年前のちょうど今頃は、母の在宅介護の真っ最中だった。5月1日はたしか介護ベッドが届いた日だった。介護用品のレンタル契約書に「令和元年5月1日」と日付を書いて、業者さんと「今日からいよいよ令和ですね」と話したことを覚えている。母は届いたばかりのベッドの上で新聞1面の「令和 新天皇即位」の見出しを眺めていた。新聞を読むのが好きな母だったけど、あの時はもう大見出ししか読むことができなくなっていた。あれから1年かあ…。

去年の4月半ばから始まった私の介護生活は、2カ月後の6月半ばに母を看取って終了した。5月に入ってからはほぼ毎日、訪問診療のドクターと看護師さん、介護のヘルパーさんが入れ替わり我が家に出入りして、私を支えてくれた。大変だったけど、とてもいい体験だった。

もしあの日々が1年ずれて今年だったら…と、時々想像することがある。今、去年の私と同じ状況にある人たちが、どうか必要なサポートが得られていますようにと祈るような気持ちでいる。

去年は一人暮らしをしていた90歳の伯母も大腿骨を骨折して、去年の今頃は入院をしていた。伯母には子供がいないので、姪である私が病院で必要な手配をしたり、退院後の施設を探したりで、あの頃は忙しく動き回っていた。

伯母が入った高齢者施設では、新型コロナの流行を受けて2月半ばから面会禁止となった。面会禁止の期限は、最初3月31日だったのが、次に4月12日、それから4月30日へと延期された。そういえば今日から5月だけど、解禁日について連絡がない。言わずもがな、ということだろう。

伯母のいる施設は中野区にあり、先月初旬、その近隣の総合病院で集団感染が発生した。距離にして数百メートル。病院スタッフの方々と伯母の介護施設のスタッフは、おそらく同じバス、同じコンビニを使っているだろう。私はネットニュースで集団感染を知り、心配になって詳しい情報を探し続けた。けれどその時点で信頼できる情報はほとんどなく、ネットではリツイートされた同じ文面のテキストと、ネガティブな感情をあおるコメントばかり。夜中までネット情報をさまよい、結局まだ何もわかっていないし、わかったところで自分ができることは何もないという結論に達し、調べるのをあきらめた。

私はコロナ関連のニュースにはわりと冷静に対応しているつもりだったけど、中野区の集団感染のことがあって、パニックになったりデマを信じてしまう人の気持ちがよく分かった。頭がカーッとなって、何かしていないと落ち着かなくなり、どんな情報でもいいからと探し求めてしまう。ネットで同じような情報があふれる中に、少し目新しい情報があったら、そこに飛びついてしまいそうだった。

あれから1カ月近くがたつけど、今のところ施設内で感染が起きている様子もなさそうなので、少し安心した。これも介護スタッフの皆さんが最新の注意を払って仕事にあたられているおかげで、本当に頭の下がる思いがする。

やがてコロナの流行が落ち着いたら、資格を取って介護の仕事を始めようと思っている。

 

写真は今日の日没後の空。一番星を見つけたよ。

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